| 教育現場から臨床現場へ 〜地域医療の現状〜 |
利尻島国保中央病院 福嶋 満男 |
| 道内に最初の学科として西野学園に臨床工学技士科が設立され1期生として卒後、札幌市内の病院に数年勤務を経て縁があり母校の西野学園で8年間教鞭をとらせていただきました。教育現場において学生が中心であり、養成校の義務として国家試験合格率、就職率、臨床実習を常に念頭に置きながら日々奔走していたのを憶えております。 また、最近の若い世代の接遇欠如、精神力脆弱、周囲適応力不足などを臨床現場の技士の方々から指摘を受け、授業中に実体験や臨床現場の技士の方々からの情報を基に学生へ指導を行っていましたが、私も臨床現場から十数年ブランクがあるため学生へ対して現在の医療を語る上で充足感が満たされていませんでした。 そうこうしているうちに、一昨年10月頃から利尻島国保中央病院で臨床工学技士を募集し、既卒生に聞いてはみるものの島にはなかなか行きたがらず、年齢的にも臨床現場を視野に置いていたこともあり、私が志望し今年4月から透析室へ勤務することになりました。 十数年ぶりに臨床現場に復帰しブランクを埋めるのに必死になって透析業務、ME機器の保守点検を行い、赴任してからの3カ月は怒涛のごとく過ぎ去っていったような気がします。今では9名の透析患者様と島の名産物(うに、昆布、ホタテ、魚類)や利尻富士、観光名所についての話題を中心にコミュニケ−ションをとり、透析業務においては開始・返血を一通り行い、ME機器では、各機器の保守点検表を見直しながら実施し、新規ME機器選定・購入も行っております。 地域医療の財政難を問われている昨今、本病院も例外ではなくいかにコストを落として無駄使いを減らすのかを職員一人一人念頭に置かなければならず、その中でも高価な医療機器を購入する際の選定を全て任せられている臨床工学技士の役割は非常に大きいものだと実感しております。 最後になりますが、臨床現場や地域医療の実態を数年後の教育現場に復帰した際に、学生への指導の礎になればと思い日々精進していきたい所存です。 |